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外国人妻(夫)の連れ子ビザとは?取得条件・必要書類・注意点をビザ専門行政書士が解説

外国人の方と結婚した際、

前の結婚で生まれた子どもも日本へ呼び寄せたい

というご相談は少なくありません。
当事務所でも、熊本県・福岡県を中心に国際結婚に関するご相談をお受けしていますが、その中でも

子どもも一緒に日本で生活したい

というご相談を合わせて頂くことは珍しくありません。
しかし、外国人配偶者の連れ子は、配偶者ビザに付随して自動的に来日できるわけではありません。
連れ子についても、子ども自身の在留資格を取得する必要があります。
この記事では、

▶連れ子ビザとは何か
▶誰が対象になるのか
▶必要書類
▶不許可になりやすいケース
▶実務上の注意点

について、ビザ専門行政書士が実務経験を踏まえて分かりやすく解説します。

外国人妻(夫)の連れ子ビザとは?

まず知っておきたいのが、
「連れ子ビザ」という名前の在留資格は存在しません。
一般的に「連れ子ビザ」と呼ばれていますが、多くの場合は

在留資格「定住者

として申請します。
つまり、

連れ子ビザ=一般的な呼び名
実際の在留資格=定住者

という理解で問題ありません。

連れ子ビザは「定住者告示6号」が根拠になります

海外の子どもを呼び寄せる場合、主に次の在留資格が考えられます。

子どもの状況 主に考えられる在留資格
日本人の実子 日本人の配偶者等
日本人の特別養子 日本人の配偶者等
外国人配偶者の未成年・未婚の実子(連れ子) 定住者(告示6号)
定住者・特別永住者の未成年・未婚の実子 定住者(告示6号)
就労資格や留学資格を持つ外国人の扶養を受ける子 家族滞在
永住者の未成年・未婚の実子 個別判断

その中でも、

日本人と結婚した外国人妻(夫)の連れ子を日本へ呼び寄せる場合、多くの場合、「定住者」として申請していくことになります。
その法的根拠となるのが、「出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の規定に基づき同法別表第二の定住者の項の下欄に掲げる地位を定める件(平成2年法務省告示第132号)」、いわゆる「定住者告示」です。
外国人配偶者の前婚の子については、定住者告示6号ニにおいて、次のように定められています。

"日本人・永住者の在留資格をもって在留する者、特別永住者または1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもって在留する者の配偶者で、日本人の配偶者等または永住者の配偶者等の在留資格をもって在留する者の扶養を受けて生活するこれらの者の未成年で未婚の実子”(定住者告示6号ニ

少し分かりにくい条文ですが、要するに次のような子どもが対象となります。

  • 外国人配偶者が「日本人の配偶者等」又は「永住者の配偶者等」の在留資格で日本に在留していること
  • その外国人配偶者の前婚の実子であること
  • 未成年かつ未婚であること
  • 日本で親の扶養を受けて共同生活を送ること

ただし、告示6号ニに該当するからといって、自動的に許可されるわけではありません。
実際には、親子関係だけではなく、

  • 親権・監護権
  • 扶養能力
  • 日本での生活実態
  • 呼び寄せの必要性

なども含めて総合的に審査されます。

その他の定住者告示6号の実例
イ 日本人・永住者の在留資格をもって在留する者、または日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者などの出入国管理に関する特例法に定める特別永住者の扶養を受けて生活するこれらの者の未成年で未婚の実子
▶「帰化前の未婚の実子

ロ 1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもって在留する者の扶養を受けて生活する当該者の未成年で未婚の実子
▶「定住者の未成年で未婚の実子

ハ 3号・4号・5号ハに掲げる地位を有する者として上陸の許可、在留資格の変更の許可または在留資格の許可を受けた者で、1年以上の在留期間を指定されている定住者の在留資格をもって在留する者の扶養を受けて生活するこれらの者の未成年で未婚の実子であって、素行が善良であるもの
▶「定住者中でも日経2世、3世やその配偶者の未成年で未婚の実子

どのような子どもが対象になる?

典型例は次のようなケースです。

  • 日本人男性と外国人女性が結婚した
  • 外国人女性には前夫との子どもがいる
  • その子どもも日本で一緒に生活したい

逆に、
日本人妻と外国人男性が結婚し、
外国人男性に前妻との子どもがいる場合も同様です。
つまり、

外国人配偶者の前婚の子ども

が対象になります。

「扶養を受けて生活する」とはどういう意味?

実は、この「扶養を受けて生活する」という文言については、東京高等裁判所も重要な判断を示しています。
東京高等裁判所平成25年4月10日判決では、

「扶養を受けて生活する」とは、生活費等の負担という経済的な観点のみならず、家族関係及び生活状況の実態に照らし、実親の庇護の下で生活していると認められるか否かという観点からも検討すべきである。

と判示しています。
つまり、審査では単に「親がお金を出す」というだけでは足りず、

▶実際に親子で生活する予定なのか
▶子どもの養育を誰が担うのか
▶日本でどのように監護していくのか

といった家族としての生活実態も重要な判断材料になります。

ビザ専門行政書士からの実務上のポイント

当事務所でも、熊本県・福岡県を中心に外国人妻(夫)の連れ子ビザについてご相談をいただくことがありますが、実務では出生証明書などの戸籍資料だけでなく、

▶現在の監護状況
▶日本での養育体制
▶前配偶者との親権・監護権の関係
▶呼び寄せが必要となった経緯

まで丁寧に説明した方が、審査官に事情が伝わりやすいケースがあります。
このように、告示の要件を満たすことと、その事情を客観的な資料で立証することは別の問題です。実際の申請では、両方を意識して準備することが重要になります。

取得するための主な条件

未成年であること

18歳未満の未成年の子どもが対象となります。
なお、18歳未満であることが求められるのは、

「ビザ申請時」

ではなく

「日本上陸時」

となる点にも十分注意が必要です。
仮に在留資格認定証明書交付申請が無事許可されたとしても査証申請をして、日本に上陸するまでに18歳以上となってしまうと問題になりますので、年齢が成人年齢に近いケースでは必ず余裕を持ったスケジュールで進めていきましょう。

未婚であること

結婚している場合は対象になりません。

親と一緒に生活すること

単に

▶日本へ働きに行きたい
▶日本へ留学したい

という目的では認められません。
親の扶養を受けながら、日本で共同生活を送ることが前提になります。

親権・監護権の確認

前配偶者が健在である場合には、

▶親権
▶監護権
▶子どもの渡航に関する同意

などについて審査の中で確認が必要となるケースがあります。

必要書類

ケースによって異なりますが、一般的には次のような書類を提出します。

  • 出生証明書
  • 親子関係を証明する書類
  • 結婚証明書
  • 親権・監護権を証明する資料
  • 扶養者の収入資料
  • 住民票
  • 質問書
  • 理由書
  • その他、入管から求められる資料

国によって必要書類が異なるため、事前確認が重要です。

実務上、入管がよく確認しているポイント

法律には細かく書かれていませんが、実務では次のような点が重視される傾向があります。

  • 1
    本当に親子で生活する予定なのか

例えば、
海外で一緒に生活していた実績が乏しければ、

なぜ今日本へ呼び寄せる必要があるのか

という点について確認されることがあります。

  • 2
    扶養できる収入があるか

子どもを日本で生活させる以上、
生活費を負担できることも重要です。
収入だけでなく、

  • 扶養人数
  • 家族構成
  • 預貯金

なども含めて総合的に判断されます。

  • 3
    日本でどのように生活する予定なのか

実務では、

  • 誰が子どもの面倒を見るのか
  • 保育園・学校はどうするのか
  • 同居予定なのか

といった点について説明することがあります。

よくある勘違いやご質問

配偶者ビザを取得すれば子どもも来日できる?

これは誤りです。
子どもについても別途在留資格の申請が必要になり、これまで開設したような要件が必要になります。
必ず取得できるというものではありません。

養子縁組をすれば簡単に許可される?

これも誤解です。
日本人と養子縁組をしただけで、自動的に在留資格が認められるわけではありません。
ましてや、定住者6号については、

実子

が要件となっている為、養子は対象となっておりません。
養子に関する在留資格は以下の記事をご覧ください。

18歳になった子どもは呼べませんか?

外国人配偶者、永住者又は定住者などの「未成年・未婚の実子」として定住者を申請する場合、18歳以上の子どもは原則として対象になりません。
対して、家族滞在に関しては、未成年という制限が法律上明確に規定されているわけではありません。実際にビザ専門の行政書士である著者の過去の事例の中にも20歳を過ぎた子どもを日本に呼び寄せた成功事例は多数あります。しかし、個別具体的な事情や状況が必要であり、実務上通常は基本的には認められておりません。

もう一方の親の同意書は必ず必要ですか?

すべてのケースで入管への法定提出書類として必須とは限りません。
しかし、親権者が別にいる場合や、本国法上、国外渡航に同意が必要な場合は、同意書や親権関係資料を求められる可能性があります。

子どもを短期滞在で来日させてから変更できますか?

短期滞在から中長期の在留資格への変更は、原則として「やむを得ない特別の事情」がある場合に限られます。
最初から日本で生活する予定であれば、原則どおり海外から在留資格認定証明書交付申請を行うのが安全です。

国によって必要書類や出国手続きが異なる

ビザ専門行政書士からの実務上のアドバイス
連れ子ビザは、
配偶者ビザ以上に

  • 親権
  • 監護状況
  • 扶養
  • 日本で生活する必要性

について丁寧な説明が求められるケースがあります。
当事務所でも、熊本県・福岡県をはじめ全国のお客様からご相談をいただいておりますが、出生証明書だけでは十分に事情が伝わらない場合には、家族の経緯や監護状況を補足資料で説明することをご提案することがあります。
また、国によって制度や必要書類が異なるため、他国の事例をそのまま参考にすると必要書類が不足してしまうケースもあります。
制度上の要件だけでなく、実務上どのような資料を準備した方がよいかまで検討することが大切です。

まとめ

外国人妻(夫)の連れ子を日本へ呼び寄せる場合は、
一般的には「定住者」の在留資格を検討します。
また、その制度上の根拠の一つが定住者告示6号です。
もっとも、審査では告示の要件だけでなく、

  • 親子関係
  • 親権・監護権
  • 扶養能力
  • 日本で共同生活を送る予定

などが総合的に判断されます。
特に前婚相手との関係や親権の問題は国によって制度が異なるため、事前に必要書類を確認し、事情を適切に説明できるよう準備することが重要です。

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外国人配偶者の連れ子を日本へ呼び寄せたい方や、必要書類や申請方法についてご不安がある方は、アクロス国際行政書士事務所までお気軽にご相談ください。
熊本県・福岡県はもちろん、全国からオンラインでのご相談にも対応しております。
ご事情を丁寧にお伺いしたうえで、想定される在留資格や必要書類について分かりやすくご案内いたします。

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この記事の執筆・監修者

アクロス国際行政書士事務所
代表行政書士 松本 亮(まつもとりょう)

プロフィール

▶2019年)行政書士法人A(東京)
ビザ専門職
▶2022年)行政書士法人B(福岡)
ビザ専門部署の責任者として活動
▶2025年)アクロス国際行政書士事務所(熊本)
国際業務専門の事務所を開業
これまでに長期に渡りビザ専門行政書士として活動し、取り扱った申請は1,000件以上。企業の外国人雇用から、配偶者ビザ、永住許可、帰化申請まで幅広く対応しています。
【専門分野】
入管業務専門(外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請など)

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代表者 松本 亮
資格

行政書士、宅地建物取引士

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