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外国人が増加傾向にある福岡県や熊本県など九州圏内の国際結婚ご夫婦、外国人ご夫婦から、
「海外で暮らしている子どもを日本へ呼びたい」
「外国人配偶者の連れ子も一緒に日本で生活できますか?」
「認知している子どもは日本に呼べるのでしょうか?」
といったご相談を受けることも多くなってきました。
海外にいる子どもを日本へ呼ぶことは可能ですが、親が持っている在留資格、子どもとの親子関係、子どもの年齢などによって、申請する在留資格が異なります。
例えば、外国人配偶者の連れ子を呼ぶ場合は、配偶者と同じ「日本人の配偶者等」にはなりません。日本人の外国人配偶者側の連れ子どもは「定住者」の在留資格を申請することになります。
この記事では、海外で暮らす子どもを日本へ呼ぶ方法について、ケース別に分かりやすく解説します。
目次
1.海外の子どもを日本へ呼ぶことはできる?
2.子どもの在留資格は親の立場によって異なる
3.ケース1:日本人の実子(嫡出子・非嫡出子を問いません)
4.ケース2:外国人配偶者の連れ子を日本へ呼ぶ場合
5.ケース3:就労ビザや留学ビザを持つ外国人が子どもを呼ぶ場合
6.ケース4:永住者・定住者などが海外の子どもを呼ぶ場合
7.海外の子どもを呼ぶ基本的な流れ
8.海外の子どもを呼ぶ際の主な必要書類
9.審査で特に確認されやすい6つのポイント
10.海外の子どもの呼び寄せで不許可になりやすいケース
11.国によって必要書類や出国手続きが異なる
12.よくある質問(FAQ)
13.まとめ
14.海外にいるお子様の呼び寄せをご検討中の方へ
親子関係が確認でき、日本で安定して扶養できる見込みがあれば、海外で暮らす子どもを日本へ呼べる可能性があります。
ただし、単に親子関係があるだけで、必ず在留資格が認められるわけではありません。
入管審査では、主に次の点が確認されます。
「親子だから当然に呼べる」と考えるのではなく、これまでの養育状況と来日後の生活計画を具体的に説明することが重要です。
海外の子どもを呼び寄せる場合、主に次の在留資格が考えられます。
| 子どもの状況 | 主に考えられる在留資格 |
|---|---|
| 日本人の実子 | 日本人の配偶者等 |
| 日本人の特別養子 | 日本人の配偶者等 |
| 外国人配偶者の未成年・未婚の実子(連れ子) | 定住者(告示6号) |
| 定住者・特別永住者の未成年・未婚の実子 | 定住者(告示6号) |
| 就労資格や留学資格を持つ外国人の扶養を受ける子 | 家族滞在 |
| 永住者の未成年・未婚の実子 | 個別判断 |
在留資格の名称だけを見ると分かりにくいため、以下でケースごとに詳しく説明します。
日本人の実子を海外から呼ぶ場合
子どもが日本人の実子である場合は、一般的に「日本人の配偶者等」の在留資格が対象になります。
例えば、次のようなケースです。
▶日本人と外国人の間に海外で生まれた子ども
▶日本人の父から認知された外国籍の子ども
▶出生時に父又は母が日本国籍だった子ども
ただし、日本人との親子関係があるからといって、すべて同じ扱いになるわけではありません。
次のような点を個別に確認する必要があります。
▶出生時の父母の婚姻状況
▶認知が成立した時期
▶子どもの現在の国籍
▶日本の戸籍への記載状況
▶国籍留保の有無
▶本国の出生証明書の記載内容
子どもが既に日本国籍を持っている場合は、そもそも在留資格を申請することが原則できず、日本国籍として入国することになります。
一方、日本人の実子であっても外国籍である場合は、「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を行うことがあります。
出生後に日本人父から認知された非嫡出子についても対象です。出入国在留管理庁の必要書類にも、「認知届受理証明書」や海外での「認知に係る証明書」が明記されています。
整理すると、
| ケース | 在留資格 |
|---|---|
| 日本人の嫡出子 | 日本人の配偶者等 |
| 婚姻関係のない日本人父に認知された子 | 日本人の配偶者等 |
| 日本人の特別養子 | 日本人の配偶者等 |
| 元日本人から出生した子 | 定住者 |
| 外国人配偶者の連れ子 | 定住者 |
なお、国籍と在留資格は別問題です。
例えば、
の場合、出生時には日本国籍を取得しないことがあります(胎児認知ではないため)。ただし、一定の要件を満たせば国籍取得届により日本国籍を取得できる制度があります。
もし外国籍のままであれば、日本へ在留する際は「日本人の配偶者等」の在留資格の対象になります。
日本人が、子どものいる外国人と結婚し、その外国人配偶者の実子を日本へ呼ぶケースです。
この場合、外国人配偶者本人は「日本人の配偶者等」に該当しますが、その連れ子が日本人の実子でなければ、原則として「日本人の配偶者等」には該当しません。
一般的には、次の条件を満たす子どもについて「定住者」を申請します。
現在の成人年齢は18歳であるため、18歳以上の子どもは「未成年・未婚の実子」として新たに定住者で入国することができません。したがって、子どもが17歳に近づいている場合は、早めに準備を始める必要があります。
✅日本人と養子縁組すれば「日本人の配偶者等」になる?
日本人配偶者と子どもが普通養子縁組をしても、それだけで「日本人の配偶者等」に該当するわけではありません。
「日本人の配偶者等」の対象となる養子は、原則として特別養子です。出入国在留管理庁も、日本人の配偶者、日本人の実子及び特別養子を対象として案内してます。
そのため、連れ子を日本人の養子にすれば簡単に呼べる、と考えるのは適切ではありません。通常は、外国人配偶者の未成年・未婚の実子として「定住者」を検討します。
日本で働いている外国人や留学生が、海外の子どもを呼ぶ場合は、一般的に「家族滞在」を申請します。
家族滞在は、一定の就労資格や「留学」などの在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者又は子を対象とする在留資格です。
対象となる主な扶養者の在留資格には、次のようなものがあります。
一方、特定技能1号や技能実習など、原則として家族の帯同が認められていない在留資格もあります。
親が日本で働いているからといって、必ず子どもを家族滞在で呼べるわけではないため、まず扶養者の在留資格を確認する必要があります。
✅家族滞在では扶養能力も審査される!
家族滞在は、扶養者の扶養を受けて生活することを前提としています。
そのため、申請では次のような資料を提出します。
✓在職証明書
✓課税証明書
✓納税証明書
✓預金残高証明書
✓奨学金に関する証明書
✓子どもとの親子関係を証明する出生証明書
出入国在留管理庁も、親子関係を証明する資料に加えて、扶養者の職業及び収入を証明する資料を案内しています。
日本にいる親が次のいずれかである場合、海外にいる未成年・未婚の実子は、一般的に「定住者」を検討します。
ここで注意したいのが、永住者の子どもが、当然に「永住者の配偶者等」になるわけではないという点です。
「永住者の配偶者等」に該当する子どもは、原則として、日本で永住者又は特別永住者の子として出生し、その後も引き続き日本に在留している子どもです。
海外で出生、海外で生活している子どもを新たに日本へ呼ぶ場合は、「定住者」として申請することになります。
海外にいる子どもを日本へ呼ぶ場合は、次の流れで手続きを進めます。
まず、次の事項を整理します。
この段階で在留資格を誤ると、必要書類を準備しても申請が成立しない可能性があります。
一般的には、次のような資料を準備します。
本国の制度や書類の名称は国によって異なります。
また、外国語で作成された資料には、原則として日本語訳を添付します。
海外から子どもを呼ぶ場合は、日本にいる親や親族などが、住所地を管轄する地方出入国在留管理局へ在留資格認定証明書交付申請を行います。
申請する在留資格は、事情に応じて主に次のように異なります。
✓日本人の実子▶日本人の配偶者等
✓外国人配偶者の未成年・未婚の実子▶定住者
✓就労外国人や留学生の子▶家族滞在
在留資格認定証明書が交付されたら、海外にいる子ども又は現地の保護者へ送ります。
現在は、在留資格認定証明書を電子メールで受け取り、そのメールを海外にいる本人へ転送する方法も利用できます。海外の本人は、スマートフォンなどで電子メールを提示して査証申請や上陸申請を行うことができます。
子どもの居住国を管轄する日本大使館又は総領事館で査証申請を行います。
国や地域によっては、指定代理申請機関を通じて手続きする場合があります。
査証が発給されたら、日本への渡航手続きを行います。
入国後は、住居地の届出、健康保険、学校への編入など、日本で生活するための手続きを進めます。
✅未成年未婚の実子の注意事項
海外の子どもを日本に呼び寄せる場合、「未成年未婚の実子」という言葉をよく耳にすることかと思います。これは、日本への上陸時に「未成年未婚の実子」であることを要請します。従って日本の成人年齢である18歳に近い年齢であればあるほど、スケジュールには特に気を配って進めていく必要があります。
必要書類は在留資格や家庭事情によって異なりますが、主に次のような資料を準備します。
など
など
など
必要書類一覧に掲載されている資料だけでなく、親子としての実態や日本へ呼ぶ必要性を説明する補足資料が重要になるケースがあります。
最も基本となるのが親子関係です。
出生証明書に記載された氏名、生年月日、父母の情報などが、パスポートや結婚証明書と一致しているか確認されます。
書類ごとに名前のつづりや生年月日が異なる場合は、その理由を説明する資料が必要です。
親が長期間日本で生活している一方、子どもが祖父母や親族と海外で暮らしているケースは珍しくありません。
この場合は、
▶いつから別居しているか
▶誰が日常的に養育してきたか
▶日本にいる親が生活費を負担していたか
▶親子間の交流が継続していたか
などを説明します。
長期間ほとんど交流がなく、送金もしていなかった場合は、なぜ今になって日本で扶養することになったのかを慎重に説明する必要があります。
「一緒に暮らしたい」という希望だけでなく、呼び寄せの時期についても説明できるようにしておきます。
例えば、次のような事情です。
▶親の日本での生活が安定した
▶配偶者と子どもを受け入れる住居を確保した
▶これまで養育していた祖父母が高齢になった
▶子どもの進学時期に合わせて呼びたい
▶親子が長期間離れて暮らす状態を解消したい
一方、子どもが18歳になる直前になって突然申請する場合などは、入国目的やこれまでの養育実態をより丁寧に説明する必要があります。
子どもを呼んだ後は、住居費、食費、教育費などが増えます。
そのため、審査では世帯全体の収入や生活状況が確認されます。
単純に「年収〇万円以上なら許可」という一律の基準があるわけではありませんが、次の点を総合的に判断されます。
▶世帯収入
▶扶養人数
▶家賃
▶預貯金
▶雇用の安定性
▶親族からの援助
▶来日後の生活費
収入が低い場合は、預貯金、住居費の負担状況、親族から受けられる援助などを含めて説明します。
離婚した元配偶者との間に子どもがいる場合、親権や監護権の所在が重要になることもあります。
国によっては、もう一方の親の同意がなければ、子どもの旅券取得や国外渡航ができないことがあります。
入管申請とは別に、本国側で次の手続きが必要になる場合があります。
▶もう一方の親の渡航同意
▶親権者の同意
▶裁判所の許可
▶出国許可
▶未成年者の渡航許可
「在留資格が許可されたのに、本国から出国できない」ということがないよう、事前に確認しておきましょう。
学齢期の子どもを呼ぶ場合は、来日後の教育についても考えておく必要があります。
▶日本のどの学校へ通う予定か
▶日本語能力はどの程度か
▶誰が学校手続きを行うか
▶日本語学習をどのように支援するか
▶どこで誰と暮らすか
特に年齢の高い子どもは、日本語学習や進学が難しくなる可能性があります。
申請のためだけでなく、子ども本人が日本で無理なく生活できるかという視点も重要です。
次のようなケースでは、追加説明を求められたり、不許可になる可能性が高くなります。
出生証明書に親の名前が記載されていない場合や、氏名・生年月日の記載が一致していない場合です。
必要に応じて、認知証明書、裁判資料、訂正証明書などを提出します。
長年別々に暮らし、送金や連絡の記録もない場合は、親子としての扶養実態が疑われる可能性があります。
事情がある場合は、その経緯を理由書で説明します。
外国人配偶者の連れ子などを定住者として呼ぶ場合、未成年であることが重要です。
申請中に18歳を迎える可能性がある場合は、申請時期を慎重に判断しなければなりません。
✅家族滞在も年齢には要注意!
特に近年では、技術・人文知識・国際業務の厳格化が進み、子どもを呼び寄せる際にも扶養者の業務内容の該当性や適合性を厳しく審査の中で確認するようになっている傾向があります。この部分で引っかかってしますとそもそも現在の扶養者の在留自体が不安定となり子どもを呼び寄せるのが厳しい状況にもなるのはもちろん、扶養者側の今後の在留資格の維持にも悪影響する可能性があります。
収入が少ない、失業中、税金を滞納しているなどの事情がある場合です。
預貯金や今後の就職予定だけで十分とは限らないため、世帯全体の生活設計を説明します。
年齢の高い子どもについて、来日後すぐに働く予定しかなく、親と同居する具体的な予定もない場合は、扶養を受ける子どもとしての来日目的に疑問を持たれる可能性があります。
親権者が別にいるにもかかわらず、同意書や親権関係資料がない場合は、本国での出国手続きも含めて問題になることがあります。
子どもを日本へ呼ぶ基本的な考え方は多くの国で共通していますが、本国側の書類や手続きは国ごとに異なります。
例えば、国によって次のような違いがあります。
フィリピン、中国、ベトナム、タイ、ネパールなど、国ごとに必要な確認事項があります。
入管へ提出する資料だけでなく、子どもが現地で旅券を取得し、実際に出国できるかまで確認して進めることが大切です。
在留資格の要件を満たし、日本で監護・扶養する体制が整っていれば、子どものみを先に呼べる可能性はあります。
ただし、実親である外国人配偶者がまだ海外にいる場合は、日本で誰が子どもを監護するのか、なぜ親より先に子どもを呼ぶのかについて説明が必要になります。
同時に申請することは可能です。
例えば、
▶外国人配偶者:「日本人の配偶者等」
▶外国人配偶者の未成年・未婚の実子:「定住者」
として、それぞれ在留資格認定証明書交付申請を行います。
家族全員の関係や来日後の生活計画が分かるように、申請内容を統一して説明することが重要です。
外国人配偶者、永住者又は定住者などの「未成年・未婚の実子」として定住者を申請する場合、18歳以上の子どもは原則として対象になりません。
対して、家族滞在に関しては、未成年という制限が法律上明確に規定されているわけではありません。実際にビザ専門の行政書士である著者の過去の事例の中にも20歳を過ぎた子どもを日本に呼び寄せた成功事例は多数あります。しかし、個別具体的な事情や状況が必要であり、実務上通常は基本的には認められておりません。
養子縁組をしただけで、必ず日本へ呼べるわけではありません。
「日本人の配偶者等」の対象となる養子は原則として特別養子です。普通養子については、「家族滞在」ではその範囲内となってはおりますが、養子縁組の経緯、年齢、実親との関係、扶養実態などを踏まえた個別判断になります。
すべてのケースで入管への法定提出書類として必須とは限りません。
しかし、親権者が別にいる場合や、本国法上、国外渡航に同意が必要な場合は、同意書や親権関係資料を求められる可能性があります。
短期滞在から中長期の在留資格への変更は、原則として「やむを得ない特別の事情」がある場合に限られます。
最初から日本で生活する予定であれば、原則どおり海外から在留資格認定証明書交付申請を行うのが安全です。
海外の子どもを日本へ呼ぶ場合、申請する在留資格は、親の国籍や在留資格、子どもとの身分関係によって異なります。
代表的なケースは次のとおりです。
特に重要なのは、在留資格の要件だけではありません。
などを、資料に基づいて具体的に説明する必要があります。
子どもの年齢が18歳に近い場合や、長期間親子が別居している場合、親権関係が複雑な場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
アクロス国際行政書士事務所では、海外で暮らすお子様の在留資格認定証明書交付申請をサポートしています。
親の国籍・在留資格、子どもの年齢、親権関係、これまでの養育状況などを確認したうえで、適切な在留資格と必要書類をご案内します。熊本・福岡を中心に、全国からオンラインでご相談いただけます。海外にいるお子様との日本での生活をご検討中の方は、お気軽にお問い合わせください。
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代表行政書士 松本 亮(まつもとりょう)
▶2019年)行政書士法人A(東京)
ビザ専門職
▶2022年)行政書士法人B(福岡)
ビザ専門部署の責任者として活動
▶2025年)アクロス国際行政書士事務所(熊本)
国際業務専門の事務所を開業
これまでに長期に渡りビザ専門行政書士として活動し、取り扱った申請は1,000件以上。企業の外国人雇用から、配偶者ビザ、永住許可、帰化申請まで幅広く対応しています。
【専門分野】
入管業務専門(外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請など)
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